ESP32+PCM5102 Bluetoothスピーカー回路基板
前回、ESP32を用いたBluetoothスピーカーを製作した。
そこでわかったのは、ESP32・DACモジュール・アンプ・スピーカーを構成するのでやはり容積が大きくなってしまう。そこで、
「ESP32・DACモジュール・アンプを一つの回路にできれば、
小型化・コストカットできるのでは?」
ということで、今回はスピーカー以外のモジュール化に挑戦する。
前回と比較し、問題となってくるのはPCM5102の周辺回路だろう。
アンプ回路はそのまま流用するから、PCM5102の周辺を1から回路を作る必要がある。
Texas Instruments 製PCM5102Aのデータシートにtypical application circuitの記載があったのでこれをこのまま使わせてもらおう。
完成までに使用したPC側の環境は以下の通り。
〇必要環境
・KiCAD 5.1.9
・ESP-IDF(プログラムは前回の記事と同じ。そちらを参照のこと)
今回の部品の調達にはmouserを利用したのでmouserにあったDCジャック(PJ-079BH)と3.5mm イヤホンジャック(STX-3150-3N-1)を回路に採用。
スピーカーだけならイヤホンジャックでライン出力する必要ないのだが、今回は搭載する形にした。
BOMは以下の通り。
ESP32はモジュールのフットプリントはすでにライブラリにあったが、開発ボードのものはなかったので2.54mmピッチのピンヘッダのフットプリントの改造して作成。
BOM詳細
〇受動部品
抵抗:リード抵抗→スルーホール
22uF以上のコンデンサ:アルミ電解コンデンサ→スルーホール
22uF未満のコンデンサ:積層チップコンデンサ→表面実装(0603)
※470uFのACカップリングコンデンサはNichiconのmuseコンデンサを使用
※ボリュームはLinkman の基板実装用10kΩ Aカーブの可変抵抗を使用
〇その他部品
PCM5102A:パッケージはTSSOP-20
BP5293-33:3.3V 三端子レギュレータ。DACの電源用。
たまたま手元にあったこれを使えるよう2.54mmピッチのスルーホールを3ピン用意。
※01x02コネクタは基板上ではなく筐体にスイッチ、スピーカーを固定する可能性があるので、配線用にピンヘッダを配置するためのもの
今回はFusionPCBに注文するのでここのデザインルールでフットプリントのPCBレイアウトを行った。(2層基板)
大体100mm x 60mmに収まった
これでgerberファイルを出力、FusionPCBに注文。この大きさ、レイヤーだと最安の$4.9で済むらしい。
配送はOCSを選択、送料のおよそ$17が加算され合計$22での注文となった。
大体1週間後、基板が到着。
mouserの部品は先に届いてたので早速はんだ付け。
ESP32・電源を接続したところ最初は動作せず、一か所PCM5102周辺回路にミスが見つかったのでめっき線で無理やり接続したところ無事に動作した。(soft muteをオープンにしていたがactive low だったのでhigh側に接続・掲載している回路図は修正済み)
まとめ
・PCM5102Aは一個7~800円なのであまりコストカットにはならなかった
・小型化はできたのでよし
・今回の型番のDCジャック、3.5mmイヤホンジャックはmouserでしか確認できてないので、一回の注文で6000円以上でないと送料がかかってしまうこと考えると秋月やmarutsuで取り扱われているもので設計するほうが良い
とりあえず完成してよかった。笑
この記事の情報を使われる方へ
・3.3Vのレギュレータは入力電圧が7V~であるので5Vの入力では動作しません。
別の3端子レギュレータを使用してください。
・ガーバーファイルなどはご要望があれば公開いたしますのでコメント欄にお願いいた
します。FusionPCB向けのデザインとなっておりますのでご注意ください。
・この記事に関する設計・製作物などについて一切責任は負いかねますので
自己責任でご使用ください。